
保育士を辞めたい!悩みの原因や辞めたい時に取るべき行動も徹底解説
毎年、子どもがなりたい職業ランキング上位の保育士ですが、実際に保育士になった人の中には、職場に関する悩みを抱えている方もいます。
そこで今回は、保育士を辞めたいと思ったときに、どのような点に注意して解決していくのがいいのか、その対処方法を紹介します。
- 保育士を辞めたいと思う原因
- 保育士を辞めたいときの行動
- 保育士を辞めるときの注意点
- 保育士を辞めたあとの選択肢
さらに、保育士を辞めたいと思ったときに相談したいおすすめの転職エージェントもご紹介します。
今すぐに辞めようと思っている人も、この先保育士を続けられるか不安に思っている人にも、参考にしてください。
Contents
保育士を辞めたい人は意外と多い?資格保有者の就業率
保育士資格を取得した新卒者の多くは、保育士として社会人になることが一般的です。しかし、理想と現実のギャップに離職を検討することも少なくありません。
東京都福祉保健局の「保育士有資格者の実態」によると、現在保育士として働いている人のうち、今後も保育士として働きたい人は、全体の77.6%でした。
なお、正社員よりもパート勤務や契約社員など比較的多様な働き方に対応できる人の方が、今後も保育士を続けていきたい割合が多くなっています。
保育士を辞めたいと思う主な原因
保育士を辞めたいと思っている場合、原因を探らないまま転職活動を進めると転職後のミスマッチに繋がります。
まずは、自分がなぜ今の仕事に不満があるのかを洗い出してみましょう。保育士を辞めたくなる一般的な理由を、以下に挙げてみました。
- 人間関係が悪い
- 仕事量が多い
- 体力的・精神的につらい
- 仕事量と給与が見合っていない
- 園の保育方針が合わない
- 結婚や妊娠などライフスタイルの変化
それぞれ具体的に解説するので、自分に当てはまる箇所がないかチェックしてみてください。
人間関係が悪い
どの職場でも大きな負担となるのが人間関係ですが、保育士の場合、職場内の人間関係のほかに保護者との関係も大きな負担となっています。
また、保育に対する価値観の違いで、コミュニケーションが取りにくいといった原因もあるようです。職員とは毎日顔を合わせることになるため、人間関係が悪いと仕事を辞めたいと思えるでしょう。
仕事量が多い
保育士の業務として、日常の保育の仕事のほかにも、事務作業が毎日あります。
また、行事の準備や制作物準備などもあり、就業時間内には終わらせることができずに、家に持ち帰って作業をしている保育士も少なくありません。
日々の仕事のほかにもたくさん業務があり仕事量が多い故に、残業も多く休暇を取りにくいといった原因があります。
体力的・精神的につらい
保育士といえば、子どもが小さいうちは抱っこがつきもので、大きくなるにつれて野外活動など、外遊びなどの体力を使う場面が増えてきます。
保育士は体力仕事と言われていることもあり、毎日の仕事が肉体的にも負荷がかかるでしょう。その結果、体力がもたず退職を検討する人も少なくありません。
仕事量と給与が見合っていない
厚生労働省の保育士平均賃金によると、全体平均年収は326.8万円です。これは、全職種の平均年収である489.9万円より160万円ほど安い結果になります。
全職種の平均年収けれど仕事量は多く、過酷な労働状況であることから辞めたいと考えることがあるでしょう。
園の保育方針が合わない
園の履修である習い事が多い園や、保育時間のほとんどが自由時間である園など、それぞれの園によって保育方針は違います。
保育士は、毎日その方針のもとに保育していくので、方針に合わないまま働いているとストレスとなってきます。
最初は合うと思っていても働いていくうちに自分の目指すものが変わることもあるため、自身のキャリアアップを目指すタイミングでもあります。
結婚や妊娠などライフスタイルの変化
保育士が結婚や妊娠を機に仕事を辞めることも少なくありません。結婚相手の仕事環境によっては、保育士として働き続けることが困難な場合もあります。
また、妊娠や出産を機に体力が必要な保育士を辞める人も多いです。
私立の園によっては、働く保育園に自分の子どもも入園させることができる場合もあるため、産休・育休をとったあとに子どもと同じ場所で働ける環境があることで仕事を続ける人もいます。
保育士を辞めたいと思ったときにとるべき行動とは
保育士を辞めたいと思ったとき、衝動的に退職届の準備や転職先を探したくなることもあるでしょう。しかし、順番を間違うと転職に失敗するなど、後悔することがあります。
まずは、転職を考えたときにとるべき行動に移してから辞める準備を始めるのがおすすめです。ここでは、具体的な3つの行動と、その内容を解説します。
状況を整理する
保育士を辞めたいと思ったら、まず今の状況を整理しましょう。なぜ辞めたいのか、保育士の仕事自体が嫌なのか園が合わないだけなのかなど、自分の置かれた状況を洗い出します。
不満が一切ない職場に出会うことは不可能に近いため、ある程度の理由であれば飲み込む必要もあるでしょう。
- 待遇・給与・人間関係などは良好か
- 保育士は続けたいのか
- 今後のキャリアをどう考えているのか
異職種に転職し新たにキャリアを積みたいと考える場合は、若年層であればあるほど有利になるため、早く行動するべきでしょう。
しかし、待遇面で不満がある場合は早期に転職してしまうと、転職先でも変わらない状況になる可能性があるため、慎重に行動しなければいけません。
退職に対するリスクを洗い出す
退職や転職は、新しいチャンスにもなりますが、同時にリスクを伴います。そのため、保育士を辞めるリスクも考えておくべきです。
辞める場合は、十分な貯蓄を用意してから辞めるか、次の仕事を見つけてからがおすすめです。
病院へ行く
保育士を辞めたいと思っているとき、多くの人は心がザワザワした状態にあります。
悩みがつきない、休みの日も仕事のことを考えてしまう、不安が頭から離れないなど、心が落ち着かない場合は、一度心療内科を受診するのがいいでしょう。
大きなストレスを抱えながら子どもを保育することは、精神的にも肉体的にも負担になるため、なるべく早く受診するのがおすすめです。
信頼できる人に相談してみる
保育士を辞めたいと悩んでいるときは、心が正常でないことも珍しくありません。そのため、信頼できる人に相談することで打開策が見えることがあります。
相談するまでに今の状況をまとめておくと、スムーズに相談できるでしょう。また、身近に相談できる人がいない場合は、転職エージェントの利用も有効です。
転職エージェントは求人紹介だけでなく、転職しようか悩んでいる人にアドバイスをしてくれます。
保育士を辞めたいと思ったときの注意点
保育士を辞めたいと思ったとき、やみくもに行動すると、転職に時間がかかったり転職先選びに失敗したりと、かえって遠回りになってしまいます。
では一体、どのような点に注意したらいいのでしょうか。ここでは、保育士を辞めたいと思ったときの注意点を見ていきましょう。
有給休暇の消費を考える
現在の園を辞めたいと考える場合、退職までに有給休暇の使い方を考えておく必要があります。
園によって有給消化の考え方はさまざまで、最後にまとめて連休を取得して欲しいと考える場合と、分けてこまめに消化して欲しい場合に分かれます。
退職を伝える順番を考える
勤めている園に仲良い同僚や仲間がいる場合、先に相談したり退職が決まったことを伝えたりする場合があります。
しかし、退職する意向は、一番に直属の上司に伝えるのがセオリーです。
退職する意志が固まって、転職活動がうまくいってから周りに伝えるようにしましょう。
退職時期に配慮する
保育士を辞めたいと思った場合、退職時期に配慮する必要があります。
年度末で退職することで、引き継ぐ内容も年度途中と比べて少なくなるため、自分の負担も軽くなります。また、保護者への挨拶も行えるだけでなく、子どもともお別れしやすい時期です。
しかし、人間関係やストレスなどて保育士を辞めたいと考える場合は、年度末を待たずに退職してしまうこともできます。
【保育士を辞めたいと思ったら】異業種への転職の手順を解説
保育士がやめたいと思い異業種へ転職を考えた際、大きく分けて5つのステップが存在します。
保育士を辞めたい理由を考える
まずはじめに、そもそもなぜ保育士を辞めたいのか一度考えてみましょう。
保育士自体が嫌になったのであれば別業種への転職が良いですし、労働時間や待遇であれば派遣やパートの保育士など雇用形態を変える方法もあります。
特に学生時代保育士に憧れていたものの、1年目に辛いと思う人は少なくありません。
辞めたい理由が職場や人間関係であれば別の保育園に移る選択肢もありますが、業務内容ややりがいが理由の場合は異業種へ転職すると良いでしょう。
転職エージェント・業種を探す
次にどの業種を目指すのか決め、その業種に強い転職エージェントを探しましょう。
転職エージェントは大きく分けて、2種類あるため自身の状況により的確に使い分ける必要があります。
- 総合型転職エージェント:様々な職種や業種を取り扱っている
- 特化型転職エージェント:業種や職種、年代などピンポイントで絞っている
漠然と保育士を辞めなにかチャレンジしてみたいのであれば総合型、ある程度業種が決まっているのであれば特化型の転職エージェントがおすすめです。
在籍するコンサルタントのサポートや知識も異なるため、自分のキャリアビジョンに合わせて上手く転職エージェントを使い分けましょう。
転職支援を受ける
転職エージェントを決めた後、以下のようなサポート受け事前対策を進めます。
- 書類添削
- 業界の同行・市場の研究
- 面接対策
- 転職理由・志望動機の確立
特に未経験業種への転職は、「なぜ保育士からこの業界を志望したのか」「未経験から何が出来るか」といった部分が重点的に問われます。
業界特有の知識や動向がわからない場合、転職エージェントの担当者から教えてもらえるため、気になることは積極的に尋ねるようにして下さい。
選考を受ける
実際に求人へ応募し選考へ進みますが、その際も転職エージェントからサポートを受けられます。
転職エージェントによっては面接同行を行っており、応募先企業まで付いてきてくれるため、選考に不安を持つ保育士にとっては大きなメリットです。
また選考中も随時進捗を共有しておくことで、次のフェーズに必要な支援を受けられます。
転職エージェントは求人を紹介するだけではなく、内定を取るまでサポートをしてくれるので良好な関係を築くと良いでしょう。
退職準備を進める
内定を獲得した後は退職準備を進めますが、退職日はなるべく早く伝えましょう。
一般的には2週間前と言われていますが、円満退職を目指すのであれば2カ月前あたりに報告することをおすすめします。
人手不足が続く保育士は人材採用も難しく、最悪の場合引き止めにあいスムーズに転職ができないことも。
退職希望日通りに進めていきたいのであれば、なるべく早く保育園へ報告し、他の保育士たちに迷惑がかからないよう配慮すると良いです。
保育士を辞めたあとの主な選択肢
保育士を辞める場合、次の仕事を探す必要があります。具体的な辞めた後の選択肢は、主に3つです。
- ほかの園に転職
- 保育士資格を活かせる仕事に転職
- 異職種に転職
それぞれの内容を詳しく解説します。
ほかの園に転職
現在勤めている園を退職しても保育士として働きたい場合は、ほかの園に転職する選択肢が濃厚です。その場合、保育士としての経験を活かすこともできるため、キャリアアップや給与アップに期待できる場合もあります。
また、退職理由に合わせて転職する園の選ぶ基準を設けておくのがおすすめです。
また、公立と私立で待遇が異なるため、自分に合った園に出会うためには、私立を中心に探す方がいいでしょう。
保育士資格を活かせる仕事に転職
保育士資格が活かせられるのは、保育園だけではありません。最近では託児所が併設された施設や一時預かりも多いため、保育園以外での転職も可能です。
- 美容室の託児サービス
- 遊び場の一時預かり
- 英会話などの幼児教室
子連れでリラックスできるようにと、最近では託児サービスがついた美容院も増えています。託児室には保育士免許を保有している保育士がいるため、募集されることがあります。
また、室内遊び場などで一時預かりをしていることもあります。この場合、主な業務は室内遊び場の管理等になりますが、保育士資格が有利に働くでしょう。
異職種に転職
保育士を辞めたい理由が、保育士の仕事が合わないことにある場合、思い切って異職種に転職することも可能です。
保育士から販売職、営業、事務など、さまざまな職種へ転職することができます。その場合、保育士の経験をどう活かせるのかがアピールのポイントです。
保育士を辞めたいと思ったら転職エージェントへの相談がおすすめ
保育士を辞めたいと思ったら、いきなり退職届を提出するなどの行動に移さず、まずは一度転職エージェントに相談するのがおすすめです。
転職エージェントとは、転職をしたい方と求人をしている企業との間に立って、キャリアアドバイザーが転職活動のサポートをしてくれるサービスです。
転職した方がいい場合は、そのまま転職支援サポートをお願いすることができるほか、現職にとどまる場合のアドバイスをもらうことも可能です。
また、すぐに転職を考えておらず「いつかは転職も視野に入れよう」という段階でも利用できます。ほとんどのエージェントが相談無料なので、一度登録してみると良いでしょう。
辞めたくなったら利用したい!保育士におすすめの転職エージェント3選
保育士ワーカー
- さまざまな勤務形態の保育士求人が充実している
- 保育士専門のキャリアアドバイザーが転職を手厚くサポート
- 職場の内情など求人には記載されない情報も保有している
保育士ワーカーの特徴
「保育士ワーカー」は保育士専門の転職サポートを行うサービスです。人材紹介サービスを長年運営しているため保有求人が多く、非公開求人や独占求人も多数保有します。
保育士の仕事事情を把握しているからこそのアドバイスを受けつつ、ミスマッチの少ない転職をサポート。自己分析から内定が決まるまでの工程をすべてサポートし、選考突破のコツを教えてくれます。
保育士ワーカーを利用するメリット
- 保育士求人が多く選択肢が豊富
- 職場の内情も教えてもらえるためミスマッチを最小限にできる
- 検索機能がわかりやすく使いやすい
「保育士ワーカー」は求人数が多く、保育園や幼稚園以外にも学童や病院、企業と、さまざまな勤務先の保育士求人を見つけることができます。
登録すると非公開求人を探すこともでき、転職先の選択肢が広がるでしょう。
エリアや施設形態、勤務形態、資格など、細かな検索条件が用意されており、希望の仕事を絞りやすくなっているのも魅力のひとつです。条件に合わせてスピーディーに検索することができるでしょう。
運営会社
株式会社トライト
主なサービス(機能)
得意分野・特徴
残業時間・有給消化率などの内部情報が事前にわかる
公開求人数
42,155件※2022年11月25日現在
利用可能地域
全国
拠点
北海道/宮城/東京/神奈川/千葉/埼玉/群馬/新潟/富山/愛知/静岡/大阪/兵庫/京都/広島/岡山/香川/徳島/福岡/熊本/鹿児島
出典:保育士ワーカー
マイナビ保育士
- 保育士資格保有者のための転職サポート
- 保育士求人に詳しい専門のキャリアアドバイザーが担当につく
- 直接出向いて内情を把握した厳選求人
マイナビ保育士の特徴
「マイナビ保育士」はマイナビの保育士資格保有者に特化した転職サービスです。保育士求人に精通した専門のキャリアアドバイザーが、転職活動の工程をすべてサポート。
強みや希望を丁寧にヒアリングしてくれるため、転職活動が初めてといった人に最適です。
厳選された質の高い求人のみを取り扱っており、ミスマッチを最小限に抑えることを重視しているのが特徴です。
マイナビ保育士を利用するメリット
- 転職ノウハウを持つマイナビ運営という安心感がある
- 保育士スキルアップ勉強会に割引価格で参加できる
- 入職後のアフターフォローもしっかり
「マイナビ保育士」は大手転職サービスで知られるマイナビが運営しているため、実績と転職ノウハウがあり安心感が強いでしょう。
転職ノウハウをもとにした転職サポートも豊富で、転職が初めての人でも安心です。
保有求人も幼稚園や保育園だけでなく企業保育士など、マイナビ保育士でしか出会えない求人もあります。
運営会社
株式会社マイナビ
主なサービス(機能)
得意分野・特徴
書類添削・面接対策・条件※2022年11月25日現在交渉を代行で初めての転職も安心
公開求人数
16,517件※2022年11月25日現在
利用可能地域
全国
拠点
全国
出典:マイナビ保育士
保育士人材バンク
- 医療福祉系分野の人材サービスのノウハウがある
- 独自のパイプによる非公開求人が多い
- 厚生労働省認定のマッチングの質
保育士人材バンクの特徴
「保育士人材バンク」は、保育士求人に特化した転職サービスです。医療福祉系人材業界でシェアを誇るエス・エム・エスが運営しており、独自のパイプによる求人を提供しています。
保育観や人間関係、求められている人物像などの情報も掲載されており、検討材料となる情報量が多いでしょう。
転職活動を支えてくれるのは、保育市場に詳しいエリア専任のキャリアパートナーです。
保育士人材バンクを利用するメリット
- 独自ルートによる非公開求人が多い
- スピーディーな転職活動も可能
- 自分に合った求人を提案してもらうことができる
「保育士人材バンク」の求人は独自ルートによるものが多く、ほかには掲載されない非公開求人も多数あります。求人の選択肢を広げたいときにも最適です。
福祉・医療分野での人材サービスのノウハウをもとにサポートしてくれるため、信頼度も高いでしょう。
マッチングの質にも定評があるため、自分に合った職場で働きたいという希望に沿った求人を提案してくれるでしょう。
運営会社
株式会社エス・エム・エス
主なサービス(機能)
得意分野・特徴
厚生労働省認可の独自ルートからの最新求人掲載
公開求人数
21,018件※2022年11月25日現在
利用可能地域
全国
拠点
北海道/宮城/東京/神奈川/千葉/埼玉/愛知/大阪/兵庫/京都/広島/福岡
出典:保育士人材バンク
よくある質問
まとめ
ここまで、保育士を辞めたいと思ったときの対処策を紹介しました。
保育士を辞めたいと思う原因はさまざまですが、辞めたいと思ったら信頼できる人に相談してみたり、自身の気持ちを整理したりしてみましょう。
保育士資格を生かした転職や異業種の転職は、転職エージェントに相談することで、自分に合った新たな仕事が見つかるかもしれません。
記事内で紹介した転職エージェントはいずれも無料で利用できるため、ぜひこの記事を参考に、自身に合った働き方をみつけてください。