
転職活動をスムーズに行う流れは?内定から退職までの手順も紹介
新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークが脚光を浴びています。この機会に、在宅ワークができる企業に転職を考える人も少なくありません。
また、キャリアアップのためや不満の多い職場環境から抜け出すために、転職したいと思う人も多いでしょう。
このように、転職を考えるきっかけは人それぞれです。しかし、実際に転職を決めて行動する際の大まかな流れは、転職理由に限らずほとんど同じです。
そこで今回は、転職活動の流れや手順を解説します。内定をもらった時や退職時の手続きについても解説するため、転職活動を始める前にチェックしてみてください。
Contents
転職活動の流れ(内定をもらうまで)
転職には、主に4つの段階に分けられます。まずは大まかな転職活動の流れについて、解説します。
①転職をするかどうか検討する段階(目安期間:不定)
1つ目は、転職をするかどうか検討する段階です。転職を考える理由は、人により異なります。
なぜなら、「なんとなく今の環境から逃げたい」という理由では、転職してもまた同じことの繰り返しになりかねないからです。
②転職準備の段階(目安期間:2週間前後)
2つ目の段階は、転職の準備を行う段階です。転職に必要は準備は以下の3つです。
- 自己分析
- 情報収集
- 転職計画
自己分析は、自分にどのような強みがあるのかを振り返るために必要です。
また、情報収集も重要です。求人をチェックする際には、以下のようなポイントを参考に情報収集をしてみましょう。
- 求人を行っている企業の種類
- 良いと思った企業の評判
- 採用条件や業務内容
- 応募したい企業が扱う商品
転職活動に使える期間は人それぞれですが、転職活動をだらだらと長引かせるのはよくありません。したがって、あらかじめ期間を設定しておくのがおすすめです。
③本格的に転職活動する段階(目安期間:1〜2ヶ月)
3つ目は、本格的に転職活動を進める段階です。転職活動の際には、履歴書や職務経歴書の作成から始めます。
応募書類を作成できたら、なるべく早めに応募するのがおすすめです。
書類審査に通ったら、いよいよ面接です。面接は第一印象が大切なので、清潔感のある身だしなみで臨みましょう。
④内定・退職手続きの段階(目安期間:1〜2ヶ月)
4つ目は、内定・退職の手続きをする段階です。内定をもらうと、嬉しくてすぐに受諾の返事をしたくなるかもしれませんが、まずは受諾する前に就業条件をよく確認しましょう。
労働条件や入社日などを確認し、問題がなければ受諾の返事をします。
受諾の返事をしたら、いよいよ現職場の退職準備です。
転職活動の流れ(内定後から退職まで)
会社を辞めることを決めたら、最初に退職日まで何をすべきなのか把握しておくことが大切です。ここからは会社を辞めるときの基本的な流れをご紹介しましょう。
①退職の計画を立てる
まずは、退職の時期を考えることから始めましょう。退職をすると残っている有給休暇を消化できないため、有給を消化する計画も必要です。
また、転職活動をする場合、退職のタイミングには以下の2つがあります。
- 内定が出るまで退職をせず、会社に在籍しながら転職活動をする
- 先に会社を退職してから転職活動をする
会社に在籍しながらの転職活動は、収入源を失わずに転職活動を行えるため、経済的に余裕を持って仕事を探すことができます。しかし、仕事と転職活動の両立は容易なものではありません。
その反面、貯金を崩して生活しなければならないため経済的な負担がある上、職務経歴にも空白期間ができてしまうので注意しましょう。
②退職の意思を伝える
退職するまでの計画を立てたら、直属の上司に退職の意思を伝えます。法律では、退職の意思は退職日から2週間前までに伝えるよう定められています。
職場の環境や就業規則の内容によっては、なかなか退職を受け入れてもらえず、強引な引き留めに遭う可能性もあるので注意しましょう。
③退職日を設定し、退職願を提出する
上司に退職する旨を伝えたら、上司と相談して退職日を設定します。
通常であれば、退職日から逆算して1ヶ月前に伝えれば十分です。しかし、業務内容や忙しさによっては「退職日は〇日くらいにして欲しい」と退職日の延長を提案されるケースもあります。
できるだけ退職日を自分の予定に合わせるためにも、スケジュールに余裕を持って退職を伝えるようにしましょう。
④業務の引き継ぎを行う
退職することが決まったら、同時進行で後任者への引き継ぎをしていきます。
引き継ぎも、スケジュールを決めて計画的に進めていきましょう。業務の優先度やデータの保管場所、業務に関わる担当者の連絡先など、細部までしっかりと伝えることが大切です。
⑤退職の手続きを行い、退職日を迎える
引き継ぎが終わったら、会社から書類を受け取ったり備品などを返したりなど退職の手続きを行いましょう。
退職するときに受け取る書類は、主に以下の4つです。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 離職票(雇用保険被保険者離職票)
転職にかける期間の目安はどのくらい?
ここでは、転職にかかる期間の目安や、離職期間(ブランク)が転職に与える影響を解説します。
- 目安は「準備期間+3ヶ月」
- 離職期間(ブランク)が転職に与える影響
目安は「準備期間+3ヶ月」
転職活動の流れを簡単にまとめると、以下の通りとなります。
- 転職準備(約2週間~1ヶ月程度)
- 応募・面接(約1ヶ月半程度)
- 内定・引き継ぎ・退職(約1ヶ月半程度)
転職活動は、基本的に「応募→書類選考→面接(筆記試験)→内定→退職→入社」の流れで進みますが、応募から転職先への入社までの平均的な期間は「おおよそ3ヶ月程度」とされています。
また、応募前の段階である準備期間は、転職の成否を大きく左右する重要な時間です。
準備期間は「転職活動の方向性」を定める大切な期間となるため、最低でも2週間、できれば1ヶ月程度の時間を確保しておきましょう。
準備段階をおろそかにしてしまうと「転職活動中に転職の目的がぶれる」「転職先を妥協する」といったおそれがあるので、注意が必要です。
離職期間(ブランク)が転職に与える影響
しっかり準備を整えて転職活動をはじめたにもかかわらず、転職先がなかなか決まらないケースもあります。そんな時に不安になるのが「離職期間(ブランク)」が転職に与える影響です。
採用側は、離職期間(ブランク)の期間自体ではなく、「なぜ、ブランクが長引いているのか」という理由や背景を気にします。
そのため「離職期間が生じた理由」を具体的に説明することで、不利な状況を挽回できる可能性が高まります。
面接などで離職期間の理由を聞かれた場合は、後ろ向きな回答は避け、前向きな理由を説明するよう心がけましょう。
会社を退職する際のポイント
転職活動が上手くいけば、退職をする流れになります。退職の際の注意点は以下の4つです。
- 引継ぎ
- 支給物の返還
- 有給休暇の消化
- 社内外の挨拶回り
現職場に迷惑をかけないように円満に退職するには、遅くても1ヶ月前を目安には退職の申し出をすることをおすすめします。
また、後任者への引継ぎはしっかりと行い、退職日まで手を抜かないように誠実な対応が大切です。
なお、引継ぎの進捗状況によっては有給を消化できない可能性もあります。有給の消化は上司とよく相談し、計画的に進める必要があります。
在職中に転職活動するメリット
在職中に転職活動をするメリットは、大きく分けて3つ挙げられます。
この章では、メリットについて詳しく解説するので、参考にしてみてください。
- 収入が途絶えない
- ブランクができない
- 即戦力になりやすい
収入が途絶えない
離職期間なく次の会社へ転職する場合、収入が途絶えないので生活面の不安が少ないのが大きなメリットです。
転職活動が長期化しても金銭面を心配する必要がないので、納得のいく転職を叶えられる可能性が高いでしょう。
在職期間中の転職活動であれば、「すぐに良い求人が見つからない」「なかなか内定につながらない」ときのリスクヘッジになるのもメリット。
万が一すぐに転職が決まらなくても、良い転職先が見つかるまで現職を続けることも可能です。
ブランクができない
職歴のブランクができないのもメリットのひとつです
。
中には離職期間を気にする会社や採用担当者もおり、数年単位のブランクがあると「長い間働いていないのには理由があるのではないか」といった不信感につながる可能性もあります。
在職中の転職であれば、前向きな転職理由につなげやすい点もメリットです。
「さらなるキャリアアップを目指している」「スキルや経験をもっと活かせる仕事に就きたい」など、活躍イメージのわきやすい説明ができます。
即戦力になりやすい
直前まで現職で働いてから転職するので、転職先でも即戦力として活躍しやすいのもメリットでしょう。
ブランクが空いてしまうと、どうしてもスキルが低下してしまい、仕事のリズムに慣れるのにも時間が掛かってしまう可能性があります。
在職中に転職活動をすれば、これまで培ったスキルや経験をそのまますぐに活かせるのがメリット。
応募や面接の際にも、これまでどのような実績や評価を積んできて、どのように会社へ貢献するのかをアピールしやすいでしょう。
退職後に転職活動をするメリット
人によっては退職後の転職活動のほうがスムーズに進む場合もあります。
この章では、退職後に転職活動をするメリットを解説するので、自分はどちらに向いているか考えながらチェックしてみてください。
- 転職活動に集中できる
- 多くの企業を比較検討できる
- 遠方の企業も面接へ行ける
転職活動に集中できる
退職後であれば仕事と両立する必要がないので、転職活動に集中できる点がメリットです。
在職中だと、仕事後や休みの日に転職活動をしなければいけないので、思うように転職活動が進められない可能性があります。
退職後であれば、隙間時間ではなく、まとまった時間を取ってしっかりと転職活動ができます。
短期間で集中して準備できるので、効率的に転職活動を進められる点も大きなメリットだと言えるでしょう。
多くの企業を比較検討できる
退職後は時間に余裕があるので、より多くの企業を比較検討できるのもメリットです。
転職成功のポイントは、しっかりと企業研究を行い、より自分にマッチした企業を選ぶことです。
なるべく多くの企業を比較することで良い点や悪い点が見えてきて、自分の希望も整理しやすいのがポイント。
自己分析などでは見えてこなかったこだわりや価値観に気付くこともあるので、時間を使ってしっかり比較検討できるのは大きなメリットです。
遠方の企業も面接へ行ける
退職後は時間の制約がないので、企業に合わせて選考日や選考場所を調整できるのもメリット。
移動時間の掛かる遠方の企業にも行けるので、応募先企業の選択肢の幅が広がるでしょう。
短期間で転職活動を進めたいなら、退職後は柔軟なスケジュールを組むようにしましょう。
たとえば、求人応募した直後などに、スケジュールを動かせない長期間の旅行などの予定を入れてしまうと、退職後でも選考日時の調整に時間が掛かるので注意が必要です。
転職先への入社時に必要な書類
転職先に入社する際に必要になる書類は、主に以下の3つです。
- 扶養控除等(異動)申告書
- 健康保険被扶養者(異動)届
- 給与振込先届
扶養控除等申告書は必ず提出する書類となります。扶養家族がいるかどうかを申告する書類のため、一人暮らしなどで扶養する家族がいない場合でも提出が必要です。
健康保険被扶養者届は、扶養家族がいる場合に提出が必要になります。給与振込先届は給料の振込先口座を指定する書類です。
なお、企業によっては以下の5つの書類が必要な場合があります。提出を求められた場合は、入社日に忘れることがないよう早めに必要書類を備しておきましょう。
- 健康診断書
- 入社承諾書・入社誓約書・内定承諾書
- 身元保証書
- 免許や資格の証明書
- 退職証明書
転職が有利になる事前準備の流れ
転職活動を有利に進めるためには、事前準備が非常に重要です。
この章では、スムーズに転職活動を進めるために必要な3つのステップを解説します。
- 転職エージェントに登録
- キャリアカウンセリング
- 求人探し
①転職エージェントに登録
転職活動を効率的に進めるには、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職のプロが転職活動をサポートしてくれるので、1人よりもスムーズに進められます。
多くの転職エージェントは完全無料で利用できるのが特徴。自分の立場や希望に合った転職エージェントを選定し、転職活動のファーストステップとして、登録するようにしましょう。
キャリアカウンセリング
転職エージェントに登録したら、最初にキャリアカウンセリングを受けるようにしましょう。
キャリアカウンセリングでは、専任担当者が経歴や希望条件をヒアリングしながら、転職目的や希望の明確化などの自己分析サポートを行います。
転職活動で不安なことや、これまでの失敗エピソードも含め、真実を申告することがポイント。専任担当者が一緒に対策を考えて、的確なサポートをしてくれます。
求人探し
希望条件の整理やキャリアプランの明確化ができたら、求人探しを始めます。
自分で探すのはもちろん、転職エージェントで紹介してくれる求人にも目を通して、より多くの求人情報をチェックしましょう。
求人探しで重要なのは、自分の希望とマッチするかどうかを的確に見極めること。そのためには、あらかじめ条件を洗い出し、優先順位を付けておくことが重要です。
円満な退職・転職には転職エージェントの利用がおすすめ
転職活動をしながら退職する場合は、転職エージェントを利用がおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、転職活動をスムーズに行えるので余計な負担を軽減できるでしょう。無料で利用できる点も大きな魅力です。
自分の希望に合った求人を紹介してくれる
転職エージェントを利用すると、希望条件を伝えるだけで自分に合った求人を紹介してもらうことができます。
転職サイトを使って自力で求人を探すこともできますが、多くの情報の中から自分に合った求人を探すのは時間と労力がかかってしまいます。
転職エージェントを利用すれば、豊富な知識と経験を持つ転職のプロが自分に合った求人を探してくれるため、時間を有効活用できるでしょう。
応募書類の添削や面接対策などのサポートを受けられる
転職エージェントでは、求人を紹介してもらえるだけでなく、履歴書・職務経歴書なの応募書類の添削や、面接対策などのサポートも受けられます。
退職に関する相談に乗ってもらえる
転職エージェントでは、転職だけでなく退職に関する相談にも乗ってもらうことができます。自分一人で退職の準備を進めるのが不安な方も多いでしょう。
退職時の伝え方やスケジュールなどもプロがサポートしてくれるため、計画的に円満退社を目指すことができます。
働きながらの転職活動にもおすすめ!転職エージェント4選
※情報は2021年4月16日現在のものです。最新の情報とは異なる可能性があります。
転職エージェントにはさまざまな種類があります。どのサービスが良いかわからない場合は、幅広い求人情報を扱う総合型の転職エージェントの利用がおすすめです。
まずは、転職者全般におすすめの転職エージェントについて紹介します。
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公開求人数 | 約130,170件(2022年4月4日現在) |
得意分野 | 全業種実績有 |
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公開求人数 | 39,598件(2022年4月4日現在) |
得意分野 | 全業種実績有 |
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出典:公式サイト
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出典:公式サイト
よくある質問
まとめ
今回は、転職の流れや手順、おすすめの転職エージェントなどをご紹介しました。納得のいく転職を実現するためには、十分な準備と対策が重要です。
効率良く転職活動を進めるためには、まず転職活動全体の大まかな流れを把握しておくとスムーズです。希望の退職日から逆算して、計画的に転職活動を始めましょう。
また、転職エージェントサイトを利用すれば、業界に精通したプロのサポートを受けられ、より円滑に転職活動が可能です。
転職エージェントは無料で利用できるのため、転職を思い立ったらまずは転職エージェントに登録してみるのがおすすめです。
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