地方学生の採用を強化するメリットとデメリットを解説

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地方学生の採用を強化するメリットとデメリットを解説

2023/10/31

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こんにちは。求人広告代理店・採用代行の「株式会社ONE」です!

企業間の採用競争が激化している新卒採用において、「いかに優秀な学生を確保するか」だけではなく「どうやって学生を確保するか」が重要な課題となっています。

特に、都市部での新卒採用競争は非常に激しいことから、今注目を集めているのが地方学生の採用です。

そこでこの記事では、地方学生の就職活動の実態やメリット・デメリットについて、詳しく解説いたします。

地方学生を採用するために押さえておきたいポイントや、企業の事例についてもご紹介いたしますので、是非ご覧ください

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【1】地方学生の就職活動

まずは、地方学生の就職活動の実態から、地方学生がどのような状況に置かれているのかを把握しましょう。

1-1交通費や滞在費などの就活費用が高い

就職活動には、リクルートスーツやバッグ、手帳などの備品代、飲食費、交通費といった様々な費用が発生します。

株式会社サポーターズの「就活実態調査2019」によると、就活費用の全国平均は約16万円です。

地域別に見てみると、関東学生の平均費用が約13万円であるのに対し、地方学生の平均費用は約18万円と、関東学生よりも5万円程多く就活費用が掛かっています。

また、交通費や宿泊代として10万円以上支払っている就活生は全体の37%を占めており、金銭的な負担が重いことが分かります。

1-2都市部の学生との間に情報格差がある

就活生の多くは、インターンシップや説明会を通して、企業の情報や就活に関する情報を収集しています。

しかし、こうした採用イベントは、一般的に都市部で開催されるため、地方学生は都市部の学生のように気軽に参加できません。

地方学生は企業との接触機会が減少してしまうため、都市部の学生との間に情報格差が生じています。

1-3内定獲得状況にも差がある

厚労省発表の「令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)」によると、

  • 北海道・東北地区⇒84.0%
  • 関東地区⇒83.4%
  • 近畿地区⇒82.5%
  • 中部地区⇒80.2%
  • 九州地区⇒79.8%
  • 中国・四国地区⇒79.6%

と、九州や中国・四国地区は内定獲得状況が低い傾向にあります。

少し古い調査ですが、株式会社サポーターズが2016年に行った就職実態調査によると、四国地方の就活費用平均は約43万円、中国地方が23万円と非常に高額です。

最も出費の多い中国・四国地方が、内定獲得率最下位となっていることから、金銭面が無関係とは言えないでしょう。

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【2】地方学生の特徴とは?

新卒採用で地方学生を採用することになった場合、特徴を把握しておきたいですよね。
もちろん、個性は一人ひとり違いますが、ここでは地方学生の一般的な特徴について触れておきます。

  • 素直で素朴な学生が多い
  • スポーツや勉学にまじめに取り組んでいる学生が多い
  • 運転免許の取得率が高い
  • 地元志向が強い

地方には、都市部のような繫華街はあまりありませんし、交通機関も都市部と比べれば不十分です。

都市部と比べると地方は遊ぶためのハードルが高いことから、勉強やスポーツに打ち込むまじめな学生が多い傾向にあります。

さらに、公共交通機関が少ない地方の学生は高校卒業のタイミングで自動車免許を取得するケースが多く、都市部の学生と比較すると自動車免許取得率が高いです。

そのため、営業職などの運転免許が必要となる職種への配属もスムーズに行えるでしょう。

また、進学のタイミングで首都圏などに出ていかなかった学生は、地元志向が強い傾向がある点も特徴です。

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【3】地方学生の採用を強化するメリットとデメリット

地方学生の採用を強化すると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

3-1メリット

まずは地方学生の採用を強化するメリットからご紹介いたします。

採用競合が少ない

新卒採用市場では、新卒者という限られた対象者を企業が取り合っています。

関東の一都三県、関西の二府四県など企業が多く集まる地域での採用は、企業間の獲得競争が激しいため、戦略的に採用活動を行わないと新卒者を確保できません。

一方、地方は関東・関西に比べると企業数が少ないですし、全ての企業が新卒採用を行うわけではないので、採用競合が少ないです。

したがって、関東・関西に比べると採用の成果が出やすいと考えられます。

優秀な学生と接点を持つことができる

都市部では、学生と企業の接点が多いため優秀な学生はすぐに内定が決まり、大手企業や人気企業にとられてしまいます。

しかし、地方に行くと、学生と企業の接点がそもそも少ない、就職活動のペースがゆっくりしているといった理由から優秀な学生が残っていることもよくあります。

都市部で採用に苦戦している企業は、地方の学生をターゲットにすることで、優秀な学生を確保できる可能性が高まります。

ブランディングに繋がる

地方学生の採用を強化すれば、地方学生への知名度が上がるのはもちろんですが、企業のブランディングにも繋がります。

例えば、オンライン面接やオンライン説明会を積極的に利用する、選考の際の交通費や宿泊費を負担するなど、地方学生が就職活動をしやすいように支援を行うことで、地方学生間で知名度が上がり志望者を増やすことができます。

ブランディングの方法はさまざまですので、自社でできることがないかを検討してみるのもよいでしょう。

訴求が刺さりやすい

都市部と比べると地方は企業が少ないですし、都市部の企業を受けるにしても距離的な問題があるため、地方学生は気軽に参加できません。

選択肢が少ない分、チャンスをものにしようと考える学生が多いため、企業の魅力やアプローチが刺さりやすい傾向にあります。

企業側が熱心にアプローチすれば、真剣に検討してくれるでしょう。

3-2デメリット

地方学生の採用を強化すると様々なメリットがあることが分かりました。
つづいて、どういったデメリットがあるのか見ていきましょう。

地元志向の学生が多い

地方学生は、「慣れ親しんだ地元の企業に就職したい」といった地元志向の強い人が多いため、「転勤なし」を希望する学生が多い傾向にあります。
また、引っ越し代や新居の費用、親元を離れることへの不安も考えられます。

地方学生を採用するためには、学生の地元志向をどうやって払拭するかを考えておく必要があります。

費用が掛かる

一般的に会社説明会や選考会は都市部で開催されるため、交通費や滞在費、移動時間が理由で、応募を断念する学生も少なくありません。

地方学生の採用を検討している企業は、こうした学生の負担を軽減する必要があるため、交通費負担やオンライン面接ツールの導入といった、費用が発生します。

交通費を全額支給にすると、清算の手間や費用が莫大になってしまうため「一部支給にする」「説明会~選考まで全てオンライン化する」など、費用削減の工夫が必要です。

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【4】地方学生を採用するためのポイント

では、地方学生を採用するには、具体的にどのような工夫をしたら良いのでしょうか。

4-1Web上での会社説明会

地方学生を採用するには、自社について知ってもらい、興味を持ってもらわなくてはなりませんが、距離的な問題から頻繁に会社説明会へ参加できるわけではありません。

そのため、地方学生が平等に情報を得る機会を提供できるよう、工夫することが重要です。

例えば、「会社説明会の様子を録画しておき、サイトに掲載する」「オンライン会社説明会を実施し、サイトに掲載する」などが挙げられます。

Web上に会社説明会の様子を掲載すれば、いつでもどこからでも閲覧してもらえますし、リアルな場での説明会から動画説明会に切り替えれば、費用削減にも繋がるでしょう。

4-2スカウトメールを送って母集団を形成

「地方は採用競合が少ない」と言っても、従来のように募集を出して応募を待つだけでは、応募者を獲得することはできません。
少子高齢化が深刻化している現代においては、企業からの積極的なアプローチが重要です。

「求人サイトのスカウト機能を利用して、気になる学生にメッセージを送る」「逆求人サイトを利用して気になる学生をスカウトする」のように、積極的にアプローチしましょう。

学生は、企業からスカウトが届くと嬉しいと感じるものなので、知名度の低い企業であってもしっかりと検討してもらえます。

ただし、優秀な学生には多くの企業からスカウト殺到するため、タイトルや内容を差別化するための工夫が必要です。

スカウトメールは「採用ターゲットが何を求めていて、何に魅力を感じるのか」を意識して作成することが重要です。

4-3Web上での面接

地方学生は時間的にも金銭的にも負担が大きいため、志望度の高まっていない初期段階からリアルな面接のみにしてしまうと応募が集まりません。

Web上での面接を組み込み、学生の負担を軽減させることが重要です。

例えば、

  • Web面接⇒通常の面接のようにオンライン上で面接を行う
  • 録画面接⇒事前に応募者が撮影した動画をもとに選考を行う

といった方法があります。

Web面接は、リアルタイムで質疑応答できるため、気になったことはすぐに確認できますし、やり取りの際の表情を観察することができます。

録画面接は撮影やエントリーを応募者の都合の良いタイミングで行えるため、時間と場所の制限を受けません。

ただし、Web面接は面接日程調整を行わなくてはなりませんし、録画面接は応募者と直接やり取りすることができません。

それぞれにデメリットはありますし、リアルな面接を実施したい企業も多いでしょう。

そこで、「1次選考⇒録画面接、2次選考⇒Web面接、最終選考⇒対面」のように、選考方法を調整するとそれぞれのデメリットを補い合うことができます。

4-4出張面接

「Web上での面接が難しい」「直接会って面接したい」などの場合、採用担当者がターゲットの地域に訪問し、現地選考を行う方法もあります。

しかし、出張面接は限られた日程で行われるため、面接実施日に都合の合わない学生は対象外となってしまいます。

また、採用担当者の交通費や宿泊代といった費用に加え、移動時間も掛かるため、企業への負担が大きいです。

全国に事業所を持つ企業の場合、1次面接を各エリアにいる自社従業員に任せ、応募者のフィードバックを共有してもらうようにすると、費用を抑えることができます。

4-5交通費負担

地方学生は、都心の学生に比べて就活費用が高くなりがちです。

移動費用がネックとなって応募を断念することも多いため、交通費を支給して学生の負担を軽減すると、応募のハードルが下がります。

一般的には、新幹線利用以上の応募者には初回面談から支給、2次面接以降は近郊・遠方にかかわらず支給する企業が多いです。

しかし、予算の都合上、初回面談から地方学生の交通費を全額支給できないこともあるでしょう。

費用を抑えたい場合は、

  • 「一律○○円支給」と、参加者全員に一律の交通費を支給する
  • 「〇〇円まで支給」のように、上限金額内で実際に掛かった交通費を支給する

といった対応をすると良いでしょう。

応募のハードルが下がるだけでなく、地方学生への配慮を感じられるため、企業への印象もアップします。

4-6内定者フォロー

地方学生は距離が遠い分、企業との接点が少なくなると不安を感じやすくなるため、都市部の学生以上に細やかな内定者フォローを行いましょう。

例えば、「2週間に1度は電話やSNSからメッセージを送る」「交通費・宿泊代を負担して懇親会や社内イベントへの参加を促す」などが挙げられます。

また、地方学生の場合、子どもが遠方の地へ働きに出ることに反対する親もいるため、何も対策していないと内定辞退されてしまう可能性があります。

具体的には、

  • 採用ホームページに親向けのページを開設する
  • 会社案内を送る際に、内定出しの経緯や企業の現状を手紙に書いて同封する
  • 直接内定者の実家を訪問し、親と直接対話する

のように、親とも丁寧なコミュニケーションを行い、親の信頼を得ることが重要です。

内定者の親へのフォローも内定者フォローの一環と考えて、取り組みましょう。

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【5】地方学生の採用を強化した企業例

地方学生を採用するポイントが分かりました。
では、他の企業ではどのような施策を講じているのか、企業例を見ていきましょう。

5-1インターネット事業会社A

あるインターネット事業会社では、地方大学生の採用を強化するために、地方学生採用強化プロジェクトを実施しています。

【プロジェクト内容】

大学出張セミナー・インターンシップ・キャリア面談
地方に人事担当者や現場社員が出張して、会社説明会やインターンシップ、キャリア面談を実施。30名以上の学生参加で、大学からの出張リクエストにも対応。

公開OBOG訪問
社員が地方へ出張し、一度に多くの学生の質問に答える「公開OBOG訪問」を実施。

現地選考会
東京・大阪で行っていた面接などの選考会を全国47都道府県で実施。

オンライン選考
エンジニア・クリエイター採用のみだったオンライン選考を全職種で対応し、エンジニア・クリエイター職の制作物をオンライン上で確認・選考することで、学生の負担を軽減。

地方学生専用のオンラインコミュニティ
面談などで接触した地方学生が参加できるオンラインコミュニティを開設し、リアルタイムで学生の質問に回答するほか、動画を活用したコンテンツを公開。

5-2インターネット事業会社B

インターネット事業会社Bでは、会社説明から最終面接、内定通知までを1日で行う「1日完結選考」を実施しています。

2015年度からスタートしたハイスピード説明選考会の目的は、時間的・経済的な負担の大きい地方学生の課題をクリアし、優秀な地方学生を採用することです。

2017年度は、実施回数や開催場所を増やすことで、地方学生の採用を強化しました。

5-3映像配信サービス会社C

映像配信サービス事業会社Cでは、2018年度の採用活動からオンライン面接を導入しています。

2019年度には通年採用に変更して、応募時期や入社時期を自由に決定し、在学中から正社員として就労することも可能にするなど、柔軟な採用活動を行ってきました。

2020年度の新卒採用活動では、新型コロナウイルスの影響で就職活動が長期化している地方学生の採用機会創出を目的として「地方学生向け特別追加選考」の実施を決定しています。

【地方学生向け特別追加選考】

  • 東京・神奈川・千葉・埼玉以外に在住の、2021年4月までに入社可能な学生が対象。
  • 動画投稿選考と最終選考の2回選考を行い、早ければ年内の内定獲得も可能。
  • 応募~内定獲得までオンラインで完結するため、どこからでも安全に参加できる。

5-4製菓メーカーD

製菓メーカーDでは、採用手法を工夫することで、全国から優秀な学生を採用することに成功しています。

ブランディング
競合他社と自社の知名度に4倍近い差がありました。

ブランディングを強化するために、

  • 就職サイトのデザイン変更
  • 合同説明会での企業目標やビジョン説明

などを徹底したことで、「熱量が高く、成長力の高い地方のお菓子メーカー」のイメージを確立させました。

その結果、300人程度だった新卒エントリー数が、3年間で最大13,000人にまで増加しています。

SNS採用

大きな母集団を形成することができましたが「エントリー者のほとんどを不採用にするなら、意味がない」と考え、就職サイトからSNS採用に完全移行しました。

Facebookでの情報発信を中心に、リアルなイベントと連動して学生と積極的にコミュニケーションを取ったことで、共感・共振の高い学生の採用に成功しています。

多様性文脈での採用

SNSで学生と深く交流する手法を取ってきた結果、採用の質は高まったものの、人材の同質化が進んでしまいました。

今後も企業が成長していくには、多様性を確保する必要があると考え、学生の強みや適性に合った選考を行う独自の制度を導入しました。

この制度では、学生にあらかじめ「35の質問」に回答してもらい、回答結果に応じて様々な選考方法を提案するというものです。

例えば、選考方法の一つである「出前全員面接会」は、学生自身が友人5人を集めて面接の場所・日程を調整できたら、採用担当者に面接に来てもらえるという選考方法があります。

出前全員面接会は、調整力や周りを巻き込む力を客観的に評価するための選考方法で、適性を発揮できるよう、様々なパターンが用意されています。

独自の制度を導入した結果、日本全国の有名大学から様々な人材が集まり、さらに海外の有名大学卒業者も内定受諾するなど、多様性の確保に成功したそうです。

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【6】地方学生の採用で優秀な学生を確保

採用競合の少ない地方は、新採用市場において狙い目です。

しかし、地方学生は都市部の学生よりも、交通費や宿泊代といった就活費用が高額になる傾向にあるため、全て学生の自己負担にしていては応募者が集まりません。

交通費支給や説明会・面接選考のオンライン化などで、学生の負担を減らして応募のハードルを下げることが重要です。

地方学生の採用に強化した企業の事例を参考に、自社でどういった取り組みを行えるか検討してみてください。

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監修・執筆:ONEライターチーム

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こんにちは、ONEライターチームです。私たちは人事・採用に携わる担当者様向けに様々なお役に立ち情報を発信しています。

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