障害者雇用とは?法律や制度、助成金について解説

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障害者雇用とは?法律や制度、助成金について解説

企業のダイバーシティなどが重要しされる昨今、障害者雇用についてこれから積極的に取り組で行くという企業様も多いのではないでしょうか。

このページでは、障害者雇用について法律や制度、助成金の観点で詳しく解説しています。

1.障害者雇用とは?

障害者雇用とは、企業や自治体などが障害を持つ方を「障害者雇用枠」で雇用することを言います。逆に障害を持つ方でも通常の方と区別せずに雇用することは「障害者雇用」とは呼びません。

そもそも、障害のある方は障害のない方と同様の就職活動を行っても、同じように就職機会を得ることは簡単ではありません。

そのため、日本では障害のある方が働く機会を得やすくするために「障害者雇用枠」という制度を設け雇用機会の均等化を図っているのです。

1-1.障害者雇用は一般雇用と何が違うのか?

障害者雇用と一般雇用はどのように違うのでしょうか。この二つの最大の違いは、企業が人材を雇用する際に障害があることを申告されているか、されていないかにあります。

そもそも、障害者雇用とは、応募者があらかじめ企業に対して”自分が障害者であることを申告した上で”雇用される制度のことです。

障害者雇用では、あらかじめ障害があることについて申告していますので、入社後、体調面などへの配慮を受けやすいという利点がある反面、周囲の人に障害があることを知られてしまうという欠点があります。

反対に、一般雇用とはあらかじめ障害があることを申告せず、一般の採用枠で雇用されることを言います。

一般採用なら就職先で自分が障害を持っていることを知られることがない代わりに、万が一サポートが必要な場合に十分な理解を得ることができないといったリスクがあります。

ちなみに、日本の法律では障害がある方が、企業に応募する際、”障害があることについて告知する義務”はありません。

そのため、障害が有無についての申告はご自身の判断に任されることになります。

1-2.障害者雇用の対象になる人は?

障害者雇用の対象になる人はどのような人なのでしょうか。障害者雇用の促進などに関する法律第2条には『「対象障害者」とは、身体障害者、知的障害者又は精神障害者』(引用:厚生労働省「障害者の雇用の促進等に関する法律」)と記載されています。

つまり、対象となるのは身体障害者、知的障害者、精神障害者のいずれかに該当する場合ということになります。

身体障害者

身体障害者には、音声・言語機能障害、聴覚障害、視覚障害、心臓機能障害、呼吸器機能障害、じん臓機能障害、肝臓機能障害平衡機能障害、ぼうこう又は直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害、咀嚼機能障害、肢体不自由などの種類があります。

そして、障害者雇用の対象になるのは、身体障害者障害程度等級の1~6級のいずれかを有している方。もしくは、7級以上の障害を2つ以上重複して有している方が障害者雇用の対象となる方です。

知的障害者

知的障害者とは、公的な知的障害者判定機関によって知的障害があると判定された方のことを言います。知的障害があるかどうかの確認方法は、都道府県が発行する療育手帳もしくは、知的障害者判定機関の判定書によって行われます。

精神障害者

障害者雇用枠の対象には、2018年より精神障害者も含まれることになりました。

具体的には、過去に精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方、統合失調症やうつ病、てんかんなどを罹っている方が対象となります。

2.障害者雇用促進法とは?

障害者の雇用を推進するための法律としてよく知られるのが、障害者雇用促進法です。

障害者雇用促進法とは、正式には「障害者の雇用の促進などに関する法律」という名称で障害者の方の雇用などに関する指針についてまとめられています。

障害者雇用促進法の目的は、障碍のある方の職業の安定を図ることです。

具体的には、企業側に関連する項目には、

  • 企業に対する障害者の雇用義務(法廷雇用率)
  • 障害者雇用納付金制度
  • 障害者雇用に関する各種助成金

などがあります。

2-1.企業に対する障害者の雇用義務(法定雇用率)

日本では、障害者の雇用安定のために、常時雇用している従業員のうちある一定の割合以上は障害者を雇用することが義務付けられています。そして、常時雇用している従業員数に対して義務付けられている障害者雇用の割合を「法定雇用率」と呼びます。現在、2020年末までに2.3%にすることを目標に段階的に引き上げられている状態です。

最終目標である2.3%をもとに、障害者の雇用義務について紹介すると、常時雇用する従業員が1,000人だった場合、「従業員1,000人×法廷雇用率2.3%=23人」その会社では、23名以上障害者を雇用しなければならないということになります。

2-2.障害者雇用納付金制度

中小企業だと障害者の雇用をしたくても設備や指導をする人員などの問題で、雇用することができないということもあります。そのような際に活用されるのが納付金という制度です。

納付金とは、先に紹介した障害者の法定雇用を達成することができない場合に収めるお金のことです。

納付金が設けられている目的は、罰金などではなく、社会全体で障害者の雇用を促進することにあります。そのため、この納付金は障害者を積極的に雇用している企業への報奨金や就労困難者への支援などに役立てられます。納付金の金額は不足1名に対して5万円が徴収されます。納付金については下記で詳しく解説をしています。

2-3.障害者雇用に関する各種助成金

障害者を雇い入れる場合、企業には様々な助成金が用意されています。

具体的には、

  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金
  • 障害者雇用安定助成金

などがあります。

いずれのものも、所定の条件を満たせば助成金が支給されるというもので、積極的な障害者雇用を行おうとする企業を支援する内容のものとなっています。

これらの助成金は、所定の手続きに沿って自己申告をしなければ支給されませんので、厚生労働省のホームページやお近くのハローワークなどから積極的に情報を入手し、申請漏れのないように注意が必要です。

3.障害者雇用納付金制度とは?

先に、障害者雇用納付金制度について触れましたが、組織を拡大について検討している企業様にとっては関係の深い情報ではないでしょうか。ここでは、障害者雇用納付金制度についてさらに詳しく解説をしたいと思います。

3-1.障害者雇用納付金制度の目的

障害者雇用納付金制度とは、先に紹介した障害者雇用に関する法定雇用率を達成できない企業が独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構に対して収める納付金制度のことです。

障害者雇用納付金制度は、一般的には法定雇用率を下回った際の罰則といったとらえられ方をしていることも多いですが、実はそうではありません。

徴収された障害者雇用納付金は、障害者雇用を推進している企業への助成金に利用されたり就職困難者支援の環境整備に役立てられます。

そもそも、障害者の雇用促進については1社1社の努力も重要ですが、それだけではなく社会全体の協力が不可欠です。障害者雇用納付金制度は、社会全体で障害者雇用を推進するために障害者雇用の受け皿がない企業が納付金という形で、障害者雇用に積極的的な企業を支援するといった目的で運用されています。

3-2.障害者雇用納付金制度の具体的な内容について

障害者雇用納付金制度には、

  • 法定雇用率が未達成の事業主が納付金を支払う
  • 法定雇用率以上の障害者を雇用する事業主に対して調整金、報奨金を支給
  • 在宅就業支援団体などに業務を依頼した事業主に特例調整金や特例報酬金を支給
  • 障害者をはじめとする就職困難者の採用に関して助成金を支給する

以上のような内容が含まれています。

法定雇用率が未達成の事業主が納付金を支払う

先にも紹介した通り、法定雇用率が未達成の事業者は、法定雇用人数に対する不足者1名に対して50,000円の障害者雇用納付金を支払う必要があります。

法定雇用率以上の障害者を雇用する事業主に対して調整金、報奨金を支給

納付金がある代わりに、法定雇用率以上に障害者を雇用する事業者に対しては、調整金や報奨金が支払われます。具体的な金額は、事業者の規模によって異なり、

  • 常用労働者が100人を超える企業…超過人数1名に対して月額27,000円
  • 常用労働者100人以下で、障害者を常用労働者の4%、または6人のうち多い数を超えて雇用している企業…超過人数1名に対して月額21,000円

が支給されます。

在宅就業支援団体などに業務を依頼した事業主に特例調整金や特例報酬金を支給

調整金や報奨金は、障害者を直接雇用する事業者だけではなく、在宅就業障害者に仕事を発注する企業にも適応されます。具体的には、

  • 在宅で仕事を行う障害者に対して、仕事を直接発注する場合
  • 在宅で仕事を行う障害者に対して、在宅就業支援団体を介して仕事を発注する場合

が対象となっています。

ちなみに、在宅就業支援団体とは、厚生労働省に対して在宅就業障害者の支援を行う団体として申請し登録を得ている法人のことです。

こちらも基本的には自己申告しなければ支給の対象となりませんので、利用する場合はあらかじめよく調べ申請漏れの内容に注意しましょう。

3-3.障害者雇用納付金の手続きについて

障害者雇用納付金の手続きは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に申請を行います。

主な申請方法は、所定の用紙を記入したうえで窓口へ提出するだけですので、難しくはありません。

ただし、申請機関が毎年4月~5月ごろの1か月程度となっていますので申請漏れや申請忘れがないように注意しましょう。

詳しくは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構などへお問い合わせください。

4.障害者雇用に対する助成金制度

最後は障害者雇用に対する様々な助成金について詳しく紹介します。

障害者雇用に対する助成金には大きくわけて

  • トライアル雇用に関する助成金
  • 雇用の継続にかかわる助成金

の3つがあります。

4-1.トライアル雇用に関する助成金

トライアル雇用とは、その名前の通り、今後本格的に障害者雇用を始める前の”お試し期間”に対して支給される助成金のことです。トライアル雇用については2種類の助成金が用意されています。

障害者トライアルコース

障害者トライアルコースは、将来的に継続雇用することを目標として、原則3か月の期間契約で就職が困難な障害者を雇用する際に支払われる助成金のことです。

この3か月間で求職者の適正や能力を見極めるというものです。

受給額は、精神障害者の場合で最大6か月のうち最初の3か月は最大80,000円/月、その後の3か月は最大40,000円/月 となっています。

障害者短時間トライアルコース

基本的には障害者トライアルコースと同じですが、障害者トライアルコースよりも勤務時間が短く所定労働時間が週10時間以上20時間未満からスタートし、トライアル期間中に州20時間まで増やし、トライアル機関終了後は原則として継続雇用に切り替えるというものです。

受給額は障害者トライアルコースよりとは違い、受給期間が最大12か月、最大40,000円となっています。

4-2.継続雇用に関する助成金

継続雇用に関する助成金にも大きく分けて3種類の助成金があります。

特定求職者雇用開発助成金

特定求職者雇用開発助成金とは、様々な理由で就職が難しい就職困難者を継続して雇用する場合に受給することがきる助成金です。

特定求職者雇用開発助成金の中には、8つのコースがあり、そのうち特定就職困難者コースと障害者初回雇用コースが障害者雇用に関連する助成金になります。

障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)

障害者初回雇用奨励金は、企業が障害者を雇用し、初めて法定雇用率を満たす場合に支給される助成金です。受給額は一律120万円で当然ですが、同じ法人では一度しか需給することはできません。

障害者雇用安定助成金 (障害者職場定着支援コース)

障害者雇用安定助成金とは、障害者の方を採用するだけではなく、雇用の安定を目的とした支援を行っている事業者に対して支払われる助成金です。具体的には、契約社員などの有期雇用だった障害者を正社員登用したり、障害者の方々の集合をサポートする職場支援員を配置したりといったアクションが対象となります。

4-3.雇用の継続にかかわる助成金

雇用するだけではなく、雇用を継続させるために企業は様々な配慮を行う必要があります。

実は、このような雇用の継続に関する配慮に対しても助成金が用意されています。

このような配慮に関する助成金は大きく分けて2種類です。

障害者介助等助成金

障害者介助等助成金は、障害者を雇い入れる事業者が継続して雇用していけるように行う様々な介助措置に対して支払われる助成金のことです。具体的には、職場に介助者を配置や健康相談石を委託する場合など様々な介助が対象となります。

重度障害者等通勤対策助成金

重度障害者等通勤対策助成金とは、重度身体障害者、知的障害者、精神障害者など職場への通勤が困難と認められる障害者の方へ行う様々な配慮に対して助成する制度です。

具体的には、通勤用の車両の購入や運転手の雇用に関する助成や通勤をサポートする通勤援助者を委託する場合などが対象となります。

雇用の継続にかかわる助成金には、対象となる項目が様々ありますので、詳しくはお近くのハローワークや労務局などへお問い合わせください。

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