司法試験・予備試験の難易度は?合格率やおすすめの勉強法を紹介!
司法試験は「難易度が高い」と言われており、実際に司法試験に合格するまでに10年かかったという人や、途中であきらめる人も多い最難関試験です。
そこでこの記事では、司法試験が「難易度が高い」と言われている理由や、司法試験を受けるための条件、また予備試験の難易度について詳しく解説していきます。
- 司法試験・予備試験の難易度
- 司法試験・予備試験に合格するための勉強方法
- 司法試験・予備試験におすすめの通信講座
また、司法試験・予備試験の合格率も紹介していきますので、司法試験の難易度や合格に近づくための勉強法について知りたい人はぜひ参考にして下さい。
本記事では、消費者庁の「アフィリエイト広告等に関する検討会 報告書」に基づき広告を掲載していることを明記しています。
本記事では、消費者庁の景品表示法「比較広告に関する景品表示法上の考え方」に基づき各案件の比較を行っています。
目次
司法試験・予備試験とは?難易度や合格率も紹介!
司法試験は高難易度の試験として知られていますが、合格率を見ているとそれほど低いわけではありません。
実は、司法試験の難易度が高いと言われているのは、そもそも司法試験を受けるための受験資格の難易度が高いためです。
司法試験とは?
司法試験は、裁判官や検察官、弁護士として働くために必要な知識や能力を身につけているかを判定するための国家試験です。
「文系の最難関試験」と言われており、10年やそれ以上の時間をかけて試験を受け続けている人もいる難易度の高い試験です。
司法試験の試験科目は以下の通りです。
短答式試験 | 憲法・民法・刑法 |
論文式試験 |
|
マークシート式の短答式試験と、記述式の論文式試験の2種類の試験となります。科目数、出題範囲ともに広いため、しっかりとスケジュールを立てて計画的に学習していく必要があります。
司法試験を受けるための受験資格
実は、司法試験は誰でも受験できるわけではなく「受験資格」を満たしている必要があります。司法試験の受験資格は、以下の2つのルートのどちらかを満たしていれば受験できます。
- 法科大学院を終了する
- 司法試験予備試験に合格する
1つ目のルートは、法科大学院に入学して法律の理論や実務を勉強し、無事に修了することで司法試験の受験資格を得る方法です。
しかし、法科大学院に入学すること自体の難易度が高く、また社会人になってから司法試験合格を目指す場合は、再度大学に入学することが困難な場合が多いです。
そのような人のために、2番目の「司法試験予備試験に合格する」というルートが用意されています。
さまざまな事情で大学に通えなかった場合でも「予備試験合格」ルートがあれば、誰でも何歳からでも司法試験合格を目指せます。
司法試験の合格率の推移
それでは、実際に司法試験の合格率はどの程度なのでしょうか?
ここ数年の司法試験の合格率※の推移を確認してみましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和3年度 | 3,424人 | 1,421人 | 41.5% |
令和2年度 | 3,703人 | 1,450人 | 39.2% |
令和元年度 | 4,466人 | 1,502人 | 33.6% |
平成30年度 | 5,238人 | 1,525人 | 29.1% |
平成29年度 | 5,967人 | 1,543人 | 25.9% |
過去5年の合格率の推移を見てみると、司法試験は難易度が高い割に合格率がそれほど低くないことが分かります。
司法試験を受験できている人は、すでに相当な知識を得ている人に厳選されているため、この合格率の高さに反映されているのです。
※出典:司法試験の結果について|法務省
予備試験とは?
次に、司法試験の受験資格を得るために必要な、司法試験予備試験について解説していきます。
予備試験の概要は以下の通りです。
短答式試験 |
|
論文式試験 |
|
口述試験 |
|
予備試験には出題科目・出題範囲も広く、さらに本番の司法試験にはない「口述式」の試験もあり、かなり高難易度の試験となっています。
予備試験の合格率
それでは、直近の予備試験の合格率※の推移を確認していきましょう。
年度 | 短答式 | 論文式 | 口述 | 最終合格率 |
---|---|---|---|---|
令和3年度 | 23.2% | 18.2% | 98.1% | 4.0% |
令和2年度 | 23.8% | 19.0% | 95.7% | 4.2% |
令和元年度 | 22.9% | 19.1% | 96.4% | 4.0% |
平成30年度 | 23.8% | 17.9% | 94.9% | 3.9% |
平成29年度 | 21.3% | 21.3% | 96.5% | 4.1% |
予備試験では、短答式試験に合格しなければ、次の論文式試験は受けられません。
毎年1万人前後の人が受験していますが、最終的に合格した人は400人前後となっていて、かなり難易度が高いことがわかるでしょう。
難易度が高いのは司法試験よりも予備試験?
司法試験の難易度が高いと言われているのは、実はその前段階の予備試験の難易度が高いからと言われています。
ここまで見てきたように、司法試験の合格率は30~40%であるにもかかわらず、予備試験はわずか4%前後とかなりの難関です。
短答式試験
まずは、短答試験について紹介していきます。
基本7法が各30点で合計210点、一般教養科目が60点であわせて270点満点となります。
マークシートでの解答方法で、1日ですべての試験が行われます。
予備試験では論文式試験を重点的に対策する人が多いですが、短答式試験に通らなければ論文式試験が受けられないため、しっかりと対策をしておく必要があります。
論文式試験
論文式試験では法律基本7法に加え、法律選択科目1科目※1、法律実務基礎科目2科目※2から出題されます。
論文式試験は10科目にもわたる法律の基本知識だけでなく、さらに法的思考を駆使して論述する必要があるため、予備試験の中でも特に難易度が高いとされています。
暗記学習だけではまったく意味がないため、根気強く何度も反復練習をする必要があります。
※1倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際公法・国際私法
※2民事実務・刑事実務
口述式試験
口述式試験は、法律実務基礎科目のうち、民事実務と刑事実務の知識について問われる試験です。
口述式試験は合格率が90%以上とかなり高い合格率のため、短答式試験、論文式試験をクリアした人であれば、通過する可能性はとても高い試験だと言えます。
司法試験・予備試験の難易度をその他の資格と比較
難易度が高いと言われている司法試験・予備試験。この章では、その他の資格と難易度を比較していきます。
- 税理士
- 行政書士
- 公認会計士
- 中小企業診断士
税理士と比較
税理士も難易度の高い資格のひとつです。税理士試験は会計科目2科目、税理士科目3科目の合計5科目の合格が必要で、合格までに数年掛かることが多いのが特徴です。※
過去5年間の税理士試験の合格率は以下の通りです。※
実施年度 | 合格率 |
2022年 | 18.8% |
2021年 | 20.3% |
2020年 | 18.1% |
2019年 | 15.3% |
2018年 | 20.1% |
司法試験・予備試験の2021年の合格率は41.5%だったので、税理士試験の方が司法試験・予備試験よりも難易度が高いことが分かります。
※税理士試験の概要|国税庁より
行政書士と比較
行政書士資格には法令科目と一般常識の2種類あり、令和3年度の合格基準は以下の通りでした。※
- 法令等科目の得点が122点以上
- 一般知識等科目の得点が24点以上
- 試験全体の得点が180点以上
行政書士試験は法律以外にも政治や経済に関する知識も必要となり、出題範囲が広いことから「試験内容が難しい」と言われています。
過去5年間の行政書士試験の合格率は以下の通りです。※3
実施年度 | 合格率 |
2021年 | 11.18% |
2020年 | 10.72% |
2019年 | 11.48% |
2018年 | 12.70% |
2017年 | 15.72% |
司法試験・予備試験の2021年の合格率41.5%と比較すると、30%以上低く、難易度が非常に高いことが分かります。
※1行政書士試験合否判定基準より
※2一般財団法人 行政書士試験研究センターより
※3令和 3年度行政書士試験実施結果の概要より
公認会計士と比較
公認会計士は、医師・弁護士と並んで国家3大資格と呼ばれることがあり、取得難易度の高い資格のひとつ。
試験は短答式試験が4科目、論文式試験が5科目出題され、勉強範囲が非常に広いのが特徴です。
過去5年間の公認会計士試験の合格率は以下の通りです。※
実施年度 | 短答式試験 合格率 | 論文式試験 合格率 |
2021年 | 21.6% | 9.6% |
2020年 | 12.8% | 10.1% |
2019年 | 12.7% | 10.7% |
2018年 | 18.2% | 11.1% |
2017年 | 9.7% | 11.2% |
公認会計士試験も、司法試験・予備試験よりも合格率が低い結果となっています。
中小企業診断士と比較
中小企業診断士の試験は1次試験と2次試験に分かれており、どちらも総点数の60点以上を獲得していることと、満点の40%未満の科目がないことが合格基準です。
1次試験は7科目が選択式で出題され、2次試験は4科目の筆記試験と約10分間の面接があります。
過去5年間の中小企業診断士試験の合格率は以下の通りです。※
実施年度 | 1次試験 合格率 | 2次試験 合格率 |
2020年 | 42.5% | 18.4% |
2019年 | 30.2% | 18.3% |
2018年 | 21.7% | 18.8% |
2017年 | 21.7% | 19.4% |
2016年 | 17.7% | 19.2% |
1次試験の合格率はここ3年高くなってきており、2021年は司法試験・予備試験の格率と大きな差はありませんが、2次試験の合格率は20%を切っていることから難易度が高いことが分かります。
※中小企業診断士試験より
難易度の高い司法試験・予備試験の合格を目指す勉強方法
ここまで見てきたように、司法試験の出題科目は多く、出題範囲も広いため、かなりの学習期間が必要です。
特に予備試験は高難易度となっているため、合格までに数年単位でかかることを覚悟しておく必要があるでしょう。
このように難易度が非常に高い司法試験・予備試験に合格するためには、どのような勉強方法が向いているのでしょうか?
通信講座でスキマ時間も無駄なく勉強する
司法試験を独学で学んでいる人も多いですが、司法試験の勉強を独学ですることはおすすめできません。
なぜなら、独学は自分で買ったテキストで学ぶ必要がありますが、テキストで理解しにくいことがあっても、誰にも聞くことができません。
また、テキストや問題集、講義動画などすべてスマホで見れる講座も多く、通勤中などちょっとしたスキマ時間を使って効率よく学習できます。
通信講座にはお試し教材が用意されていることが多いため、一度試してみることをおすすめします。
論文試験対策を徹底する
短答式試験はマークシート方式ですが、論文試験は論述形式のため、時間内にしっかりと論文を書き上げる練習が必要です。
まずは自力で論文を書き、解答例と自分の論文との差を確認して修正していく作業を繰り返しましょう。
論文試験対策は「アウトプットの多さ」が合格を左右すると言っても過言ではありません。
法律基本科目の対策に集中する
先にも紹介しているように、司法試験・予備試験の試験科目を見ると、法律基本7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)がほとんどを占めています。
そのため、法律基本科目でどれだけ得点を稼げるかが、合否を決めるポイントとなります。
逆に、一般教養科目は予備試験のみに出題され、司法試験に不要な科目のため、最低限の対策は必要ですが、あまり時間をかけすぎないようにしましょう。
スケジュール管理を徹底する
司法試験合格に必要な学習時間は、5,000時間や8,000時間だとも言われています。
そのため、まずは自分が毎日どのぐらい勉強時間を取れるのか、また何年で合格を目指すのかを決め、それにあわせて詳細な計画を立てましょう。
例えば、5,000時間勉強し、4年で合格を目指すなら、1年で1,250時間、月で105時間、毎日3.5時間程度の勉強時間が必要となります。
司法試験・予備試験の勉強におすすめの通信講座3選
※ランキング根拠はこちらからご覧いただけます。
※通信講座の詳細はこちらからご覧いただけます。
アガルートアカデミー
- 視覚的に整理しやすいフルカラーテキスト採用
- インターネット環境があれば、パソコン・タブレット・スマホ等で講義を受講できる
- 分からないことがあったら、いつでも、何回でも講師に無料質問可能
アガルートアカデミーの特徴
アガルートアカデミーの講義は、すべてオンラインで展開されます。インターネット環境があれば、いつでもどこでも、パソコンやタブレット、スマホなどで講義を受講できます。
また、アガルートの講師に対して、いつでも何回でも質問ができるサポートサービスも活用できます。さらに、毎月1回講師がホームルーム動画を配信してくれるサービスもあります。
司法試験・予備試験講座の特徴
アガルートアカデミーの司法試験講座は、法律知識がゼロの人でもそれぞれにとって最短の学習期間で予備試験に合格できるカリキュラムが組まれています。
さらに有料のオプションサービスを追加すれば、最大250通の論文添削が受けられます。
また、司法試験合格者がサポートしてくれる「コーチングオプション」や、講師が個別指導をしてくれる「マネージメントオプション」などのオプションサービスもあります。
講座の価格例(税込) |
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主なサポート体制 |
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合格実績 | 令和3年度 司法試験合格者1,421名のうち、669名がアガルート生(占有率47.8%) |
運営会社 | 株式会社アガルート |
出典:アガルートアカデミー
資格スクエア
- 短答式模試や口述式模試がオンラインで受けられる
- 人工知能を活用した独自の「脳科学ラーニング」
- 業界最多※「205通」の添削サービスで最重要な論文対策を徹底(※公式サイトの文言による)
資格スクエアの特徴
資格スクエアの講義は全てがオンライン。講義動画もオンラインで視聴でき、わからないところは講義画面からワンクリックで質問できます。
また、講義を見ながら同画面上で「レジュメ」を表示してくれるので、テキストの持ち運びも不要です。
さらに、独自に提供している問題演習機能(脳科学ラーニング)は、オンライン上に蓄積された受講者の学習履歴・理解を分析し、個人に合わせた問題を提示。
司法試験予備試験講座の特徴
資格スクエアの予備試験講座は、予備試験合格者へのヒアリングからデータを蓄積し、合格から逆算した学習計画の最適解をカリキュラム化しています。
また、資格スクエアは難関の論文式試験突破対策も充実。基礎演習から短文事例演習、論文過去問演習へとステップ化し、論文突破に必要な能力を着実につけていきます。
講座の価格例(税込) |
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主なサポート体制 |
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合格実績 |
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運営会社 | 株式会社資格スクエア |
出典:資格スクエア
STUDYing
- WEBテキストもスマート問題集も全てマルチデバイス対応
- スキマ時間に学べる学習ツールが充実
- 論文式答案の「書き方」を三段論法でマスター
STUDYingの特徴
STUDYingは、すべての教材がオンラインに対応しており、パソコンだけでなくスマホやタブレットでも学習可能です。
また問題横断復習機能では、「前回間違えた問題」や「要復習にチェックした問題」を効率的に復習できる機能が充実。
さらにマイノート機能では、STUDYingの「ウェブテキスト」をベースに、オンライン上で講座を視聴しながら簡単・自由に自作の「まとめ」を作れます。
司法試験・予備試験講座の特徴
STUDYingの司法試験・予備試験は、忙しくて時間がなかなか取れない人でも効率よく学習できるように、短期合格者の勉強法を徹底的に研究して開発されています。
また、論文対策講座では、これまであまり体系的な指導がされていなかった論文式答案の「書き方」を三段論法を中心にマスターしていきます。
講座の価格例(税込) |
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主なサポート体制 |
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合格実績 | 非公表 |
運営会社 | KIYOラーニング株式会社 |
出典:STUDYing
よくある質問
予備試験に合格するとどうなるの?
予備試験に合格すると、法科大学院を修了していなくても、司法試験の受験資格を得ることができます。予備試験は法科大学院に通っていない方の第一関門と言えるでしょう。
司法試験と予備試験はどちらが難易度が高いの?
司法試験よりも予備試験の方が難易度が高いと言われています。司法試験の合格率は30〜40%ですが、予備試験はわずか4%前後となっています。
難易度の高い司法試験・予備試験の合格を目指す勉強方法は?
通信講座でスキマ時間をうまく活用するようにしましょう。テキスト、動画講義、問題集などすべてスマートフォンで見られる通信講座が増えています。通勤中などちょっとしたスキマ時間を利用して効率的に学習しましょう。
司法試験・予備試験の勉強におすすめの通信講座は?
アガルートアカデミーがおすすめです。視覚的に整理しやすいフルカラーのテキストを採用しているため、初心者でも理解しやすい内容になっています。講義動画もマルチデバイスに対応しており、スキマ時間を効率よく活用できるのも魅力です。
まとめ
司法試験は「超難関」と言われている試験ですが、中でも特に難易度が高いと言われているのが予備試験です。
予備試験は出題科目も出題範囲も広いため、合格までに5年や10年かかることも珍しいことではありません。
そんな難関の予備試験の合格のためには、しっかりとしたスケジュール管理や、何年もかけて勉強を続ける強い意志が必要です。
通信講座であれば、仕事などで忙しい人でも効率よく学べるツールが整っているため、司法試験の勉強には、通信講座の利用をおすすめします。
『転職ベスト・資格』では、新しい仕事へ踏み出すで生まれる「不安」に対して、さまざまな情報を発信し、ひとりひとりにとって最良な選択を手助けする情報を提供するために、最新で有益なコンテンツ制作を日々行っています。
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